2006年 3月

メール問題について思うこと

このところの国政の話題を独占してしまっているメール問題。昨日は、釈明か謝罪かよくわからない会見をして、火に油を注ぐような形になってしまっています。メールの真贋についてや、リスクマネジメントなどなど、あまたの議論が行われています。確かに、それぞれ個別にも問題はあります。本当に政党としての体をなしているのかと疑問を投げかけざるを得ない事もあります。

私自身としては、この問題については腹立たしいので、あまり言いたくもないのですが。それはそれとして、このメール問題では、民主党が云々とか、質問した永田議員がどうのこうのというだけではなくて、そもそも政治は真面目なもののはず(岡田前代表の最近の発言から)なのに、それを小泉首相の劇場型政治と同じ土俵に乗っかろうとした姿勢がまず問題だと感じます。

今年に入って国会ではいわゆる4点セット(耐震偽装、ライブドア事件、米国産牛肉輸入問題、防衛施設庁の談合問題)で議論を行わなければならない素地が多くありました。それは、今後のこの国のあり方を考える上で、しっかりと議論しなければならない問題ですし、防衛施設庁の談合問題では、さらに拡大してしまっている状況です。国民の目をそういったことから逸らせてしまったのは大きな失態だと思います。

あと、そもそもこの国会は、小泉政権が9月までの段階で、今までのあり方が本当によかったのかを問わなければならない大事な国会です。つまり、ホリエモン騒動にあるように、市場原理主義ともいえる規制緩和がいったい今の日本に何をもたらしているのかや、官から民へと言いながら、防衛施設庁の官製談合や天下りの問題は、じつは本質的な問題解決をこの5年間何らしてこなかった結果が出ているだけではないのかなど、つっこめばキリがありません。

今、地方自治体ではそろそろ議会も始まり、早いところでは予算委員会が始まっています。国と地方の三位一体改革を隠れ蓑にした国の負担押しつけで非常に厳しい予算編成がどの自治体でも行われています。その中でもやりくりしながらこの時代だからこそ、安心・安全に向けた取り組みをしようとしています。それらを真剣に議論しようとしている地方議員に対しても大変失礼な失礼な話です。

国会の品格が問われます。暴露型の政治が脚光を浴びるような今のあり方は、国会の自壊を進めるだけです。それは、政権交代を目指すからこそ、真に問われるものだと思います。

  • 日付 : 2006/03/01
  • 記事 : メール問題について思うこと